恣意の心臓

標準語を喋る関西人です。独り言。

たまにはいいでしょ

 

私には二つ歳下の恋人がいる。

 

センスが良くていつも私が選ばないような服を纏っている。

見た目と反しお値段は可愛くない。

 

買っては売り、売っては買いでやりくりをしている。

私は割と「そんな布切れにお金はかけられないわ」という思考だったのだが、

セレクトショップへの買い物について行き、彼が試着室から出て来た時。

どう?いけてるやろって目尻が下がっているのを見ると単なる布切れには見えなくなる。

 

確かに高くも安くも布ということには変わりはないが、やはりブランド物や多少高額でも自分の気に入ったものを見に纏うとそれは自信になる。

 

化粧品やネイルもそうだ。

身につけるものは自分の即戦力になる。

 

彼はちゃんと戦い方を知っているのだなと

感心する。

 

恋人のiPhoneケースに忍び込ませた私のプリクラ 。

私が好きそうな映画、私に似合いそうな服

誰よりも私を知ろうと。

 

彼はカルピスが好き それとスナック菓子も

とうもろこしも焼き芋も丸かじりをしたことがないんだって。

イカとメロンは好きじゃないみたい。

 

なかなか私とは正反対なのねえ。

 

だけど私のことを好きでいてくれるし、

私も恋人が好きだから問題ない。

 

わざわざ生活を報告して

どうでもいい話でもいいよ

私はあなたのどうでもいいで出来ている

 

面白い話もいらないよ。そのままでいてよ。

でも乱暴な言葉はやめてね悲しいから。

 

そして、ちゃんと目を見てね

そのあとは

ね、分かるでしょう?じれったいな。