恣意の心臓

標準語を喋る関西人です。独り言。

謝辞

もうすぐ3月が終わりますね。

送られる側だった私も気付けば誰かのことを送る年齢になりました。

この時期になるといろんな人の言葉を思い出します。

 

数年前

地元を出て働くことを決意した私。

 

寂しがる親や友達や良くしてもらっバイト先の人達。

それはそれは色んな言葉をもらいました。

餞別も貰いました。

 

そんな中でもよく覚えているのが

「あなたは何処でもやっていけるよ」

という言葉。

これは4年バイトしたバイト先のパートの人の言葉。

その人とはキッチンで私はホール。

たまに喋るくらい。

それでも言葉ってのは消費期限を持っていないみたいで今でもたまに思い出す。

自分の欲しい言葉は意外な所に落ちている。

 

たまに思い出しては立ち止まり。

たまに思い出しては帰りたくなる。

 

私は今日全く同じ言葉を大事な人に送った。

 

「あなたは何処でもやっていけるよ」

就職おめでとう。どうかお元気で。

左手の薬指の行方

 

さんざん周りの大人たちに言われてきた。

「離婚は結婚より面倒くさいからよく考えてから結婚した方がいいよ」と。

それなのに彼らはなぜ結婚したかと聞くと大体が「ノリだよ」とかふざけたことを抜かす。

 

離婚の方が面倒な理由を聞いたら

「うーん手続きはもちろん挨拶とか面倒だよ」

??

それは結婚も同じでは?

なんとなく心では離婚は大変だと分かりつつも腑に落ちなかった。

 

その話を恋人にそっくりそのまま話したら

「あ〜それはアレだよ。白紙に書くのは簡単だけど書いたものを消すのは難しいからじゃない?」

成程。流石。御見事。

漢字をいっぱい並べたくなるくらい御見事。

 

またそれ以上もそれ以下もないのだが、

これは私の記録である。

美味しい言葉

金曜の夜、バイトが終わって帰宅。

もう日付は回ってSaturday night

 

王子様(仮)が私んとこまでバイクで迎えに来てくれてお花見へ。

家から10分くらいの遊具も何もない公園。

4月に入ったと言えど流石に寒かった。

桜は満開だが、あまりにも質素な公園だったので他の公園行こう!となった。

彼がバイクを走らせていると、、

あらまどんなお城より魅力的!な建物。

そーいえす

いつもお世話になっております。すき家さん。

 

食後にはタバコ。

タバコを吸いながら駐車場で彼が自分のバイクを自慢してたけど呪文にしか聞こえなかった(ごめん)

寒いし眠いから帰ろうと言ったので私は頷いた。

 

本音を言えば他の公園で桜を見たかった。

彼と出会って約2年、付き合って1年。

それでもたまに言えないこともある。

1年付き合って言えないことってのは、きっとこの先も言えないんだろうなと飲み込む。

飲み込んだものが幸い小さかったので、少量の水で済んだ。

たまに大きなものを飲み込み損ねて苦しくなることもある。

それでもやはり私は頑なに吐かない。

特に理由はないが。

 

机の上にはコンビニで買ったカフェラテのゴミ。

一つは捨てた。

もう一つは何故か未だに捨てていない。

それはまるで何かを、誰かを待っているかのようだった。

 

 

苺を買った。

 

私は1人で1パック苺を食べるのは初めてだった。

 

大概は家族で分けて食べ、少ないなあと思いながらちびちび食べた。

好きな人の誕生日だからケーキ作るかと思い奮発して買った残りを食べた。

 

苺はヘタの方から食べると美味しい

と、いう話をテレビかなんかで小さい頃に見た。

 

今日も仕事で怒られた。

日付を回る頃家に帰った。

昼間スーパーで買った苺のことを思い出して、冷蔵庫の前で立ったまま食べた。

 

子どもの頃は1パック全部食べるのに憧れていたけど数粒食べてまた冷蔵庫に戻した。

 

私はそれをヘタの方から食べた。

愛は

 

慣れた手つきで文字入力をする。

「お父ちゃん久しぶり!元気に」

 

打つ手を止めた。文字を全て消した。

ショートメッセージのアプリを閉じ電車を降りた。

 

2月ももうすぐ終わる。

春が本当にやって来るのか不安になるくらい指が悴む。

 

再び、ショートメッセージのアプリを開く。

去年の10月2日に父との会話が途切れた。

仕事を早急に辞めてしまったことはまだ言っていない。

 

私は別に父が元気かどうかなんて知ったこっちゃない。

元気かどうかよりただ生きているのか知りたかった。

もしも何かしらのメッセージを送っても返信が返って来なかった時のことを考えると怖くて堪らない。

 

膝より少し短いスカートにロングコートを羽織って街を歩く。

当たり前だが足が折れてしまいそうなくらい風が冷たかった。

 

早く暖かくなってほしいと思う反面、

春が来てほしくないとも強く願った。

 

希望を抱いて上京する若者なんて見たくなかった。

東京に来れば夢が叶うと思っている人間

東京がどうにかしてくれるはずがない。

きっと彼らはそれを分かっている。

 

それでも私はそんな彼らとすれ違いたくなんかない。

 

でも彼らは甘え上手だから結局東京とは上手くやっていけるのだろう。

それ以外の人間はどこか遠くへ。

 

東京へ行ったことのない人間より、東京に愛されなかった人間の方が壊れやすい。

だけど私は後者を愛す。

 

履いていた靴の底があまりにも薄く、裸足と変わらないんじゃないかと疑ってしまう。

イヤホンから流れる音楽が街のBGMとなって少しだけ私を主役にさせてくれる。

 

今日はコンビニに寄らないで帰ろう。

そして化粧も落とさずに可愛い私のままベッドに沈むのであった。

 

ブルーとピンクと黄緑

 

結局、どの街にいたって私はiPhone

にらめっこし続ける。

 

私の人生、ちっさい端末の中にあるのかな。

 

でもなかったら恋人と連絡取れなくて

寂しいし、分からない事だって調べられない。

今までなくても生きていけたのに。

 

綺麗な場所を見たり、遠くに旅行したり、

色んな人たちと出会った。

この端末の中で。

 

骨格、肌の色、整形うんちゃら

情報の嵐。

今まで気にならなかった所まで気になってきた。

 

終止符、終止符

本当は終わらせたい。

本当は見たくもない。

それでもないと生きていけなくなった。

 

私の人生、これでいい?の?

手紙の下書き

拝啓

 

お誕生日おめでとう。

直接言えないのは残念ですが、子から母に手紙を書くのはこんな時にしか書けないと思って筆を走らせています。

 

お誕生日おめでとう。

ありがとう。もう23歳になりました。

 

2週間近く家に篭っておりました。

まだまだ部屋の中ではボロボロのTシャツにユニクロの短パンを履いてクーラーガンガンで過ごしてます。

 

療養期間が終わり、久しぶりに外の空気を吸おうとベランダに出たらもう夏とは言い難い気候になっており、私だけ置いてけぼりにされた気分でした。

 

元気にしてますか。

2回も仕送りありがとう。

久しぶりにママの字を見たら帰りたくなりました。

 

秋は空が高くなると言いますが、

見上げてみても空一面が見える場所は少なくて空の高さを感じるのは難しいこの街に

私もいよいよ住み慣れてきました。

 

一生大阪の夏は終わることがないんじゃないかと思うくらいうだる季節も終わりがちゃんとくるんだと実感し、悲しいんだか嬉しいんだか分かりません。

 

季節の変わり目にも匂いがあるはずなのに

今はそれも感じられなくて非常に残念。

 

そろそろちゃんと職を手につかなければと焦る今日この頃。

やっと就職活動を始めようと思い腰を上げたところです。

 

相変わらず部屋は満足に片付けられないし、

食器は使うものがなくなってから洗う日々ですがそんな生活にも愛着が湧いてきて困ります。

 

GW、お盆と来て、

次に実家に帰る口実が正月しかないことに気づき暦は人を一人で成長させるのが随分と好きなんだなと実感しております。

 

実は母の日に手紙を送ろうと思い、2回か3回書き直して結局出しませんでした。

ママの誕生日にも手紙を書いたのですが送れずじまいでした。

 

事あるごとに手紙を書くのですが

書いて満足してしまいます。私らしいですね。

 

また帰ります。